弊社のある白糸台地は、放水で有名な「通潤橋」の架橋によって約100haの水田が開かれました。この「通潤橋」は160年以上経った今も現役の水路橋として活躍しています。また当地区は、平成20年に国の重要文化的景観「通潤用水と白糸台地の棚田景観」として選定されています。
しかし、この白糸台地も他の中山間地域と同様に耕作放棄地が目立つようになり、歴史ある美しい棚田の風景は徐々に失われつつあります。
耕作放棄地は、一般に地域農業者の高齢化と後継者不足が主な原因です。そのことに加え当地区は急傾斜地に水田が開かれたため進入路が狭く、トラクターやコンバインなどの農業機械が入れない箇所があります。そのうえ水田の面積が小さく作業効率の低いことが要因として挙げられます。
弊社は、この耕作放棄地の再生を目指しています。
これまで建設業で培ってきた土木技術のノウハウを活かし、この地域に合った農道の拡幅や、建設残土を利用した圃場(水田)の整備により作業効率を高めていく計画です。
また、この基盤整備と並行して農業法人の立ち上げを進めています。
せっかく圃場の再整備を完了したとしても、農業後継者不足を理由に、再び荒廃する可能性があってはならないからです。
この農業法人は、一団の農地を管理運営することで効率的な農業経営を実現し、ひいては地域農業の発展に寄与したいと考えています。
今後、事業の進捗に合わせ、その取り組み内容をアップしていきます。